蛇山のごとし・大百足

似たような話が2つあります。どちらも大竹の人の負けず嫌いの性格を表していて面白いです。

 

ある人が、「わしがのう、畑を打ちよって、やれえらやと思うて崖に座ったら、後ろに蛇が座ちょった」と言うと、

「おじゃん、蛇は大きかったんの」と聞かれたので、

「ほうじゃのう、このぐらいじゃったかのう」と、両手を広げて自慢しました。

聞いた方はそれほど驚かなかったようで、「こいつはわしの言うことを理解しちょらん」と思い、「わりゃあ、わしが手を広げたんは蛇の大きさじゃあないんでよ。目ん玉の大きさでよ」と言い返しました。

 

ある人が、「上り組の山の中腹にある金毘羅さんの床の下に、大きなムカデがおってのう、こんくらいあったかいや」と、両手の人指し指で20cmほどの長さを示しながら言いました。

聞いている人は特に驚くこともなく、「おじゃん、そのくらいのムカデならどこにでもおるでよ」と言いました。

するとすかさず、「なにょう言う、こりゃあ幅ですよ」と言い返しました。