演福寺は、阿多田島・本浦港正面の山麓にある西本願寺派浄土真宗の寺で、開祖は享和3年(1717年)、広島寺町光円寺の弟子の圓立(円山仙之助)といわれています。
一方、文久3年(1806年)の「郷邑記」には「阿多田庵立安寺弟子家内庵住す。島にては寺と唱へ島葬をなす」とあり、また、立安寺に残る天保2年(1835年)頃の記録に「阿多田島者本来当寺の檀徒なりしが当代の役僧同島に寺を建つるによりて檀徒当寺を離壇す」という演福寺との関係を示す記述があります。
本堂は茅葺でしたが明治の終わり頃、瓦葺きに変更され、平成6年に現在の赤瓦葺きに変えられました。