この地区は、かつて「上木野」地区と呼ばれていました。この神社の創建は、天正年間(1573年~1591年)頃と言われていますが、創建年は不詳です。
参道社殿の近くに市域でもっとも古い石鳥居があります。刻まれている文字は、右側に「大元大明神 佐伯郡小野村 庄屋松本半四郎 氏子中」、左に「享保庚子(1720年)9月吉日」とあり、市域で最も年代の古い鳥居です。
木野村でありながら、「小野村」と刻まれていますが、古文書には出てこない名称で正式に「小野村」と呼ばれた時期があったのかどうかは定かではありません。
明治19年(1879年)と22年(1882年)の2度にわたり、木野川の氾濫が記録されており、神社の裏手の谷から土石流が下流に向かって発生しました。運よく神社に被害はありませんでしたが、参道右側の大きな石はその山津波のすさまじさを語りかけています。
市域で最も絵馬の多い神社ですが、明治22年奉納の絵馬が多く飾られ保存されています。山津波の後に神社を改築した際に奉納されたのではないかと思われます。
石鳥居
所在地 | 大竹市木野二丁目(大元神社) | ||
建立年 | 享保5年(1720年) | 石の種類 | 花崗岩 |
高さ | 282cm | 横幅 | 255cm |
表記文字 | 右柱 大元大明神 佐伯郡小野村 庄屋 松本平四郎 氏子中 左柱 享保五庚子 九月吉日 |